特集記事
矢板の秘境・秘湯鉱泉
お気に入りの本と日記帳を持って出掛けよう。 市内からほど近い秘湯の宿へ
赤滝鉱泉、小滝鉱泉、寺山鉱泉は日帰り温泉・宿泊ともに可能です。
日帰りで1日秘湯体験なんてのもいいかも。
行きづらさも秘湯の宿ならでは。
喧騒を忘れて、日ごろのストレスから心と体を開放する温泉旅。
赤滝鉱泉
辿り着くためには四駆の車が必要な宿「赤滝鉱泉」。
温泉街なんてもちろん無い。夜になると暗闇に包まれてしまうのではないかと心配になるほどの何もない場所。
ここは絶好のデジタルデトックスを実現できる場所。
いっそのこと、携帯電話の電源を切りテレビも忘れて一人瞑想しながら湯で体を休めてみたい、そう思える宿です。
出迎えてくれた猫が、ここでのリラックスの仕方を教えてくれるかのように「伸び」をしていました。
「何もしない」をしに行こう。
野良猫に教わった「のんびり」を真似ながら秘湯を味わう旅もいいかも。
この寂れ具合がたまりません。
湯につかり、出たら日記を書き、本を読む。
本は1冊では足りないかもしれません。
鉱泉の効能は赤滝鉱泉の入り口に掲載されていました。
神経痛、リウマチ、胃腸病、婦人病、交通事故の後遺症、冷症などに特効あり。
小滝鉱泉
こちらも渓谷の秘湯。
山道を進むと、赤滝鉱泉と小滝鉱泉へ分岐する道があり、小滝鉱泉方面へ。
こちらは4WDではない車でも通行可能です。
しかし、やはり渓谷の湯なのでアップダウンはあります。
やっと見えた!と車窓から見下ろす屋根。
ここは谷間にある宿。
両側を山で挟まれています。
向かいには小さな滝。
小さいけれどずいぶんと高いところから流れ出ている滝。
落下するというよりも流れ出る滝なので、さらさらとやさしい水音。
ここは、たどり着くまでは「道のりは厳しい!」と感じるのですが、一歩宿に入ってみるとなんだか賑やかなのです。
近所の方々なのでしょうか。昼食を楽しそうに食べている声。
憩いの場なのですね。
谷間に差し込む日の光がお湯に反射し、金色に輝く湯。
宿の中はとてもきれいで清潔。
客室も明るくきれいで居心地よさそう。
冬場は日中でも夕方のような景色を窓の外に見ながら、
山と空とお湯に体を癒してもらおうかな。
日記と本の旅の目的地として、ここもおすすめの秘湯です。
寺山鉱泉
寺山観音寺の七不思議のひとつ「霊湯」とはここのこと。
寺山鉱泉は、市の中心部からほど近く険しい道はありません。
山も登らないので、秘湯というにはアクセスが便利すぎるかもしれませんね。
現地に行ってみるととても静か。
目の前を流れる沢の音だけが聞こえ、思わず散歩したくなります。
少し離れたところに車を停め、宿までぶらぶら歩いてみると、どこかで見たことのあるような懐かしい風景に出会えます。
客室も同じく、どこかで見たことのあるような部屋。
懐かしい。こたつに座椅子。座椅子なんて心配りがうれしい。
寺山鉱泉を訪れるときは、この道を是非歩いてみてください。
沢の音が気持ちよく、冬でもすがすがしい気持ちになれると思います。
寺山鉱泉の立派な家構えもじっくり拝見しながら、お世話になる湯を思いつつ。
砂利を踏む足音、水の流れ。風が気を揺らす音。
歩いてみて初めて分かる、自然のありがたさ。
さぁ、寺山観音寺の霊湯の恵みをいただきましょう。
今回ご紹介の3か所、赤滝鉱泉、小滝鉱泉、寺山鉱泉は日帰り温泉・宿泊ともに可能です。
日帰りで1日秘湯体験なんてのもいいかも。